2015年3月17日(火)、新教育研究協会の塾対象入試結果報告会に行ってきました。
今回は①都立推薦入試編、②都立一般入試編、③私立入試編のうち、①都立推薦入試編を公開します。
<①都立推薦入試編>
平成27年度都立推薦入試は推薦入試改革3年目となりました。個人面接に加え集団討論の導入、作文・小論文の必須など、2日間にわたる検査がありました。推薦入試の新制度に対し、面接や集団討論、作文・小論文対策の有無が大きなポイントとなりました。
【平成27年度都立推薦入試応募倍率】参考:新教育研究協会資料
普通科男子 2.98倍(-0.08) 普通科全体 3.36倍(-0.11)
普通科女子 3.72倍(-0.13)
コース制 2.35倍(-0.31)
単位制普通科 3.88倍(-0.21)
工業科 1.92倍(-0.18) 専門学科全体 2.45倍(-0.15)
総合学科 2.95倍(-0.08)
商業科 2.90倍(+0.05)
産業科 2.48倍(+0.06) 全体 3.12倍(-0.12)
平成27年度都立推薦入試では、48.9%が都立推薦を希望しました(出典:校長会予備調査)。逆に言えば、51.1%が都立推薦を希望しなかったということになります。よって、全体の合格率は32.1%で平成26年度入試よりアップしました。しかし、依然として約7割弱は不合格という厳しい入試になっています。
さて、3年目を迎えた集団討論ですが、平成25・26年度入試と比べ大きな変化はなく、グループ人数は5~6名が圧倒的に多く、試験官は2~3名程度が中心でした。また、司会は生徒中心で行う高校は学力層の高いレベルで多く見受けられました。時間は1名5分程度で計算した長さ(例:5人グループ→25分、6人グループ→30分)が中心ですが、15分で終わるところや、30分を超えて長引くところもあったようです。
集団討論のテーマでは校風に合ったものやユニークなものも見られました。近隣高校では「国立自然公園でお金を徴収することについて(目黒高校)」や「『チーム力』とはどのようなものか、またそれを高校でどのように生かすか(雪谷高校)」、「自動販売機の導入について(つばさ総合高校)」等です。
また、作文では600字前後、50分以内で書くのが主流でした。多くの学校が高校生活に絡めたテーマ設定をしていました。「自主自立についてどのように考え、高校でどのように実現させるか(雪谷高校)」や「あなたが中学校のとき、勇気を出して乗り越えた経験について、また、その経験を生かして高校生活をどのように送るか(美原高校)」等です。
小論文では与えられた文章やテーマに対し、自分の意見を短くまとめたり要約したりする課題が出されました。「本物と複製の決定的な違いに触れ、人がなぜ本物を求めるのか(小山台高校)」「人口ピラミッドからみる日本社会の特徴、またそこから生じる問題点について(三田高校)」が出題されるなど、3年目に入り、さらに工夫を凝らしたものとなっています。
この他にも、様々な情報を入手することができましたので、興味のある方は各校舎へお問い合わせ下さい。
なお、本情報は新教育研究協会の説明会で得た内容の一部です。新教育研究協会が実施するWもぎは、このような詳細な情報に基づき、極めて高い精度で志望校に対する合格率を算定しています。田進ゼミからも申し込めますので、興味のある方はあわせてご連絡下さい。
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執筆:石川(進路指導主任)